プロットした場所をどう旅程にするか|無理なく回る旅行計画の作り方
前回の記事では、北海道を例にして、予定を固定しすぎない旅の考え方について書きました。
新千歳空港に到着し、レンタカーを借りる。
天気は晴れのち雨。
最初に支笏湖へ向かい、その後は天候や現地で知った情報に合わせて、苔の回廊やヨコスト湿原へ寄りながら、宿泊地である登別温泉へ向かう。
この流れで大切なのは、予定を変えたこと自体ではありません。
最初から、予定を変えられる余白を残していたことです。
ただし、余白を残すと言っても、何も考えずに動くという意味ではありません。
行きたい場所をいくつか地図に置いておく。
天気が良い日に優先したい場所を決めておく。
宿泊地へ向かう方向を意識しておく。
必ず行く場所と、行けたら行く場所を分けておく。
こうした準備があるからこそ、予定を変えても旅が崩れにくくなります。
今回の記事では、前回の北海道の例をもう少し具体的に使いながら、プロットした場所をどのように旅程へ落とし込むのかを整理します。
特に、
必ず行く場所。
天気が良い日に優先する場所。
時間があれば寄る場所。
今回は無理に入れない場所。
この分け方を中心に考えていきます。
旅程を作る目的は、すべての場所を回ることではありません。
その日の天気や体調、移動の流れに合わせて、無理なく選べる状態にしておくことです。
1.まず候補地を4種類に分ける
北海道を例にするなら、
必ず行く場所:
支笏湖、登別温泉
天気が良い日に優先する場所:
支笏湖、洞爺湖、羊ヶ丘展望台
雨でも行きやすい場所:
サッポロビール園、温泉、屋内施設
時間があれば寄る場所:
苔の回廊、ヨコスト湿原、白老周辺
2.宿泊地を基準にして、戻らない動線を作る
今回なら、宿が登別温泉なので、
新千歳空港
↓
支笏湖
↓
白老・登別方面
↓
登別温泉
という流れが自然です。
札幌市内へ行く場合は、
新千歳空港
↓
支笏湖
↓
札幌市内
↓
登別温泉
となり、動線としては少し戻る・横に広がる可能性があります。
3.「全部入れる」のではなく、天気で分岐させる
晴れが続く場合:
支笏湖 → 洞爺湖 → 登別温泉
夕方から雨の場合:
支笏湖 → 苔の回廊 → 白老周辺 → 登別温泉
最初から雨の場合:
新千歳空港 → サッポロビール園 or 屋内施設 → 登別温泉
以上のように、行き先は天気や移動の流れに合わせて、いくつかのパターンに分けて考えておきます。
ここまで読むと、こう感じる方もいるかもしれません。
「決めることが多すぎて、逆に時間がかかるのではないか」
「これこそ計画に縛られる旅ではないか」
たしかに、文字にして一つひとつ整理すると、少し面倒に見えると思います。
ただ、ここでお伝えしたいのは、毎回このように細かく書き出しましょうということではありません。
あくまでも、考え方を分かりやすくするために、あえて言葉にして整理しているだけです。
慣れてくると、こうした判断は頭の中で自然にできるようになります。
今日は天気が良いから屋外を優先しよう。
雨が近いから、宿の方向へ寄せながら動こう。
ここは必ず行きたいけれど、ここは時間があればでいい。
この場所は有名だけれど、今回は無理に入れなくてもいい。
このように考えられるようになると、旅先で予定に縛られすぎず、かといって迷いすぎることも少なくなります。
そして、一番大切なのは、あれもこれも行きたい気持ちの中で、自分に問いかけることです。
本当に行きたい場所はどこなのか。
そこで何を見たいのか。
どんな時間を過ごしたいのか。
何を体験したいのか。
ここを考えないまま予定を組むと、どうしても有名な場所や、誰かのおすすめだけで旅程が埋まりやすくなります。
もちろん、観光地をたくさん回ること自体が目的なら、それでも良いと思います。
有名な場所を制覇することに楽しさを感じる方もいます。
限られた時間でできるだけ多く回ることに満足感を覚える方もいます。
それも、ひとつの旅の形です。
ただ、もし旅のあとに「たくさん回ったけれど、あまり記憶に残っていない」と感じることがあるなら、一度立ち止まっても良いのではないでしょうか。
その予定は、自分が本当に望んだものなのか。
それとも、ランキングやSNS、周囲の評価に引っ張られて入れたものなのか。
ミニマリストトラベルで何度もお伝えしているのは、旅を軽くするということです。
それは、荷物を少なくすることだけではありません。
予定を軽くすること。
判断を軽くすること。
他人の基準を少し手放すこと。
自分が本当に見たいものに、余白を残すこと。
そのためには、自分がどんな旅をしたいのかを知る必要があります。
少し思想的に聞こえるかもしれません。
ただ、私はここが一番大切だと思っています。
旅程を作ることは、ただ効率よく移動する順番を決めることではありません。
自分が何を大切にしたいのかを、旅の形に落とし込む作業でもあります。
次の記事では、旅程に落とし込んだあと、1日の予定をどのくらい入れるのか、移動・休憩・食事の余白をどう考えるのかについて整理していきます。