旅行の予定を2パターン用意する|晴れ・雨・疲れた日の旅程の考え方
前回の記事では、旅行の予定は当日変えていいと書きました。
天気が悪くなることもあります。
体力が残っていない日もあります。
思ったより移動に時間がかかることもあります。
現地で気になる場所を見つけて、予定を変えたくなることもあります。
そのたびに、最初に作った予定表を無理に守ろうとすると、旅は一気に苦しくなります。
ただ、ここでこう思う方もいるかもしれません。
「予定は変えていいと言われても、実際にはどう変えればいいのか分からない」
たしかに、旅行中にその場で考えるのは意外と疲れます。
雨が降ってきた。
体が重い。
行きたい場所が思ったより遠い。
ホテルに戻るには少し早い。
でも、次にどこへ行けばいいのか分からない。
この状態になると、予定を変えるだけで頭を使います。
だから私は、旅行前に完璧な予定を作るのではなく、ざっくりとした分岐を用意しておく方がいいと思っています。
晴れたらこうする。
雨ならこうする。
疲れていたら近場にする。
元気なら少し遠くまで行く。
このくらいで十分です。
大切なのは、細かい時刻表を作ることではありません。
当日迷わないために、選択肢を先に用意しておくことです。
この記事では、晴れの日、雨の日、疲れた日の3つに分けて、旅行の予定をどう組み替えればよいのかを考えていきます。
晴れの日は、希望に近い計画を立てていい
まず、晴れの日の予定です。
旅行の計画を立てるとき、多くの方は晴れの日を前提に考えると思います。
天気が良ければ、景色の良い場所へ行きたい。
外を歩きたい。
写真を撮りたい。
少し遠くの場所にも足を伸ばしたい。
それは自然なことです。
だから、晴れの日の予定は、ある程度希望に近い形で考えておいて良いと思います。
ただし、ここでも大切なのは、優先順位を確認しておくことです。
晴れだからといって、行きたい場所を全部入れてしまうと、結局また詰め込みすぎになります。
例えば、京都に行くとしましょう。
京都で有名な場所として、まず次のような場所が思い浮かぶ方も多いと思います。
| 候補地 | 特徴 |
|---|---|
| 鹿苑寺 金閣 | 京都を代表する定番観光地 |
| 慈照寺 銀閣 | 東山エリアの有名寺院 |
| 清水寺 | 京都観光の定番で、周辺散策もしやすい |
この3つであれば、1日あれば回ることはできると思います。
実際に京都を訪れたことがある方なら、十分に可能な範囲だと分かるでしょう。
ただ、ここにさらに二条城、嵐山、東寺などを加えていくと、話は変わります。
地図上では、どこも京都市内にあるように見えます。
しかし、実際には移動時間がかかります。
バスや電車の乗り換えもあります。
観光地周辺は混雑します。
食事や休憩の時間も必要です。
結果として、ただ移動して、写真を撮って、次の場所へ向かうだけの旅行になりやすくなります。
日本国内の旅行でさえ、実際に行ってみないと分からない移動の負担があります。
それが海外旅行であれば、なおさらです。
言葉、交通機関、街の構造、治安の感覚、切符の買い方、駅の出口。
慣れていない要素が増える分、地図上では近く見える場所でも、実際には思ったより時間と体力を使います。
だから晴れの日であっても、予定は希望通りに考えつつ、優先順位は必ず決めておいた方がいいです。
雨が降りそうな日は、最優先の場所から行く
次に、雨が降る可能性がある日の考え方です。
例えば、降水確率が60%で、午後から雨が降りそうな予報だったとします。
この場合、完全に雨の日として考えるほどではないかもしれません。
ただ、旅行中に雨が降ることは、ある程度予想の範囲に入れておくべきです。
ここで大切なのは、最優先の場所を先に済ませることです。
先ほどの京都の例で考えるなら、
「金閣はどうしても見たい」
と思っているなら、まず朝のうちに金閣へ行く。
その後、天気と体力を見ながら清水寺へ向かう。
銀閣は、雨が強くなったり、移動が大変になったりしたら今回は諦める。
このくらいの軽い判断で良いと思います。
もちろん、旅行前に細かい分単位の予定を作る必要はありません。
ただ、
「雨が降ったら、どこを削るか」
「晴れているうちに、どこを優先するか」
「雨でも行きたい場所なのか」
「雨なら無理に行かなくてもいい場所なのか」
このくらいは、旅行の道中でふわっと考えておくとかなり楽です。
そして、雨が降ったときの代替案も少しだけ用意しておくと安心です。
例えば、近くの和菓子屋でおはぎを食べる。
カフェで休む。
商店街や屋内施設へ行く。
ホテル周辺に戻る。
駅近くで食事をする。
こうした候補があるだけで、雨が降っても気持ちが崩れにくくなります。
雨が降ったから失敗ではありません。
雨が降ったときに選べる行動を、少し持っておくことが大切です。
疲れた日は、予定表より自分の体を優先する
最後に、疲れた日の考え方です。
旅行中は、予定通りに進んでいても疲れることがあります。
例えば、朝一番で金閣へ行ったとします。
ところが、修学旅行生の団体と重なり、思ったより混雑していた。
写真を撮るにも時間がかかった。
移動もスムーズにいかなかった。
人が多くて、気づかないうちにかなり疲れてしまった。
こういうことは普通にあります。
その状態で、予定表通りに次の清水寺へ向かうこともできます。
もちろん、それが悪いわけではありません。
ただ、疲れているなら、近くのカフェで少し休んでから行く。
昼食を早めに取る。
次の予定を少し遅らせる。
場合によっては、午後の予定を一つ減らす。
こうした選択肢を持っておくことも大切です。
最初に立てた行程表通りに進めたいという義務感が強いと、このような選択肢は取りにくくなります。
「ここまで来たのだから行かないともったいない」
「予定に入れていたのだから行くべきだ」
「今日行かないと損をする」
そう考えてしまう気持ちは分かります。
ただ、旅行は予定表を守るために行くものではありません。
あくまで自分の旅行です。
その日の体調に合わせて動くことは、妥協ではありません。
旅を楽しむための調整です。
本当に楽しかった旅行は、あとから振り返ったときに、予定をどれだけ消化したかでは決まらないと思っています。
無理をしすぎず、自分に合った行動を選べたか。
その場所で何を感じられたか。
疲れ切る前に、少し立ち止まることができたか。
そういう積み重ねが、あとから「良い旅だった」と感じる理由になるのではないでしょうか。