旅行の候補地は多くてもいい|全部回ろうとしない旅程の作り方

前回の記事では、海外旅行の予定は、基本的に午前に1か所、午後に1か所くらいで十分だと書きました。

ただ、そう聞くと、

「行きたい場所がたくさんあるのに、そんなに絞れない」

と思う方もいると思います。

その気持ちはよく分かります。

海外旅行の計画を立てていると、行きたい場所はどんどん増えていきます。

有名な観光地。
気になるカフェ。
写真で見た景色。
現地で食べたいもの。
少し足を伸ばせば行ける場所。
雨の日に使えそうな屋内施設。

調べれば調べるほど、候補は増えていきます。

ただ、ここで大切なのは、候補地をたくさん持つこと自体が悪いわけではないということです。

むしろ、候補があることは良い準備です。

予定が早く終わったとき。
天気が変わったとき。
体力に余裕があるとき。
近くまで来たとき。

そのときに選べる場所があると、旅は動きやすくなります。

問題は、候補地をすべて予定に入れてしまうことです。

候補は、全部回るために集めるものではありません。

その日の状況に合わせて選ぶために持っておくものです。

この記事では、旅行の候補地をどう整理し、全部回ろうとしない旅程にするかを考えていきます。

候補地は、まず地図に置いてみる

以前、「旅行計画はGoogleマップに置くだけでいい|詰め込みすぎない旅程の作り方」という記事を書きました。

その記事では、北海道を例にして、行きたい場所を地図に置きながら旅程を考える方法を紹介しました。

今回の記事でも、基本的な考え方は変わりません。

まずは、行きたい場所をたくさん出してみる。

Googleマップでも、ノートでも、メモアプリでも構いません。

気になる観光地。
行ってみたいカフェ。
景色が良さそうな場所。
雨の日でも使えそうな施設。
時間が余れば寄りたい場所。

そういった候補を、まずは地図やメモに置いてみます。

最初から絞り込む必要はありません。

むしろ、最初は多くてもいいと思います。

候補を並べてみることで、全体像が見えてくるからです。

どの場所が近いのか。
どこが離れているのか。
空港やホテルからどの方向にあるのか。
同じ日に組み合わせやすい場所はどこか。
逆に、無理に入れると遠回りになる場所はどこか。

頭の中だけで考えていると、すべてが同じくらい行けそうに見えます。

でも、地図に置いてみると、距離感や方向性がはっきりします。

事前情報は、あくまで事前情報でしかない

ただし、ここで一つ大事なことがあります。

事前に集めた情報は、あくまで事前情報です。

実際に現地に足を踏み入れると、また新しい情報が入ってきます。

ホテルの周辺を歩いてみて、良さそうな店を見つけることもあります。
移動中に気になる景色を見ることもあります。
現地の人に教えてもらうこともあります。
天気や体調によって、行きたい場所が変わることもあります。

もちろん、

「現地でそんなに新しい情報なんて入らない」
「予定通りに回ればいい」
「例外はあまりない」

と思う方もいるかもしれません。

ただ、私はそれは余白がある人の行動だと思っています。

予定をぎっしり詰め込み、スタンプラリーのように場所を回っていると、予定外の情報はなかなか入ってきません。

なぜなら、目的が「その場所へ行くこと」になっているからです。

次の場所へ移動する。
写真を撮る。
予定表にチェックを入れる。
また次の場所へ向かう。

この状態では、目の前に面白いものがあっても、気づきにくくなります。

もちろん、スタンプラリー的に回る旅が悪いと言っているわけではありません。

すべての場所に行きたい。
できるだけ多くの名所を見たい。
行った場所を増やしたい。

そういう明確な目標を持っているなら、それはそれで立派な旅です。

ただ、当ブログを読んでいる方は、そういう旅に少し疑問を持っているのではないでしょうか。

たくさん回ったのに、なぜか満足感が薄い。
予定をこなしただけで、旅の記憶が残りにくい。
帰ってきたときに、楽しかったはずなのに疲れの方が強い。

もしそう感じているなら、行き先の数ではなく、旅の組み方そのものを少し変えてみてもいいと思います。

本当に行きたい場所を、まず一つ決める

候補地をたくさん出したら、次に考えることがあります。

その中で、自分が本当に行ってみたい場所はどこなのか。

ここを考えることです。

一つに絞れないかもしれません。

それでも、まずは一つに絞ってみてください。

少し強い言い方になりますが、ここを決めないと、旅の方向性がはっきりしません。

方向性がはっきりしないから、あれもこれも予定に入れたくなります。

そして、全部入れようとして、結果的に消化不良の旅になりやすくなります。

有名だから行きたいのか。
人にすすめられたから行きたいのか。
ランキング上位だから行きたいのか。
それとも、自分が本当に見たいと思っているのか。

ここを一度考えてみることが大切です。

本当に行きたい場所が一つ決まれば、その旅の核が見えてきます。

あとは、その場所を中心にして、時間の許す範囲で次の候補を組み合わせていけばいいと思います。

核となる場所を中心に、行程を組む

本当に行きたい場所が決まったら、次はその場所をどう旅程に入れるかを考えます。

必ずしも朝一番に行く必要はありません。

例えば、その場所が14時からしか開いていない場合は、午前中に近くの別の候補地へ行っても良いと思います。

逆に、その場所が空港近くにあり、午前中でも問題なく行けるなら、到着後や出発前に組み込むこともできます。

遠方にある場所なら、その道中にある候補地を一つだけ入れてみるのも良いでしょう。

大事なのは、自分の中で優先順位を決めておくことです。

この場所は必ず行く。
この場所は時間があれば行く。
この場所は近くを通れば寄る。
この場所は今回は無理に入れなくてもいい。

このように分けておくと、現地で迷いにくくなります。

すべてを同じ重さで考えるから、予定が苦しくなります。

逆に、核となる場所が決まっていれば、他の候補地は柔軟に扱えます。

効率だけを追いすぎない

もちろん、場所の効率を考えることも大切です。

空港からホテルまでの動線。
ホテルから観光地までの距離。
午前と午後の移動方向。
帰国日に空港へ向かうルート。

こうしたことをまったく考えずに予定を組むと、無駄な移動が増えて疲れます。

ただし、無駄を省くことばかりに気を取られすぎると、それはそれで本末転倒です。

効率よく回ることが目的になってしまうからです。

本当に行きたい場所へ行くために、移動の無理を減らす。

これは良いことです。

でも、少しでも無駄をなくすために、予定をぎゅうぎゅうに詰めてしまうなら、それはまた「詰め込みすぎる旅」に戻ってしまいます。

旅は、最短ルートを完成させる作業ではありません。

自分が本当に見たいものに、ちゃんと時間を使うためのものだと思っています。

だから、候補地は多くてもいい。

ただし、全部回ろうとしない。

まずは本当に行きたい場所を一つ決める。

その場所を軸にして、あとは時間と体力に合わせて選ぶ。

それくらいの方が、結果的に旅の満足度は高くなると思います。

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